オカリナ用みかん材の荒挽き

みかん材は、冬に伐ってから雨に当てたりすると、

すぐにカビたり、腐朽菌が入って変色してしまいます。

また雨に当たらなくても,伐ったまま梅雨まで置いておくと

やはりカビたり、腐朽菌におかされてしまいます。

また 夏以降には 天牛(カミキリ虫の幼虫)が穴を開けて

ボロボロに齧ってしまいます。

そのため、伐ったらすぐに必要寸法に小さく切って天日で乾かします。

小枝は大丈夫ですが、太枝の輪切りものは、小口割れをおこすものが出てきて、

いくらかは使いものになりませんが、他の材と比べると

みかん材は小口割れをおこしにくいようで、注意深く乾燥させます。

オカリナ用材は、所定の寸法に寸断したら、

すぐにターニング’(ろくろ荒引き)をして皮をめくってしまいます。

こうすると、天牛に喰われにくく、小口割れを起こさずに、

天日乾燥することができます。

製品に仕上げるには、1年以上自然乾燥させてからです。

天牛は、乾燥材でも入ってくるので、製作する前に電子レンジにかけて

殺虫と仕上げ乾燥を行ないます。

みかんの木は 虫や菌にも美味しいようで 保存や乾燥には、苦労させられます。

幸いなことに 製品にしてからは、まだ喰われたことはありません。

 

オカリナ用みかん材荒挽き作業
オカリナ用みかん材荒挽き作業